「歌舞伎町で4年働いて
見た、消えていった
新人の共通点」
4年在籍中、同期や後輩が何人も辞めた。3ヶ月以内に消えた人と、続いた人の違いは「向き不向き」ではなかった——元歌舞伎町ホスト・在籍4年のホスメディAが、見てきたことを正直に書く。
歌舞伎町のホストクラブで4年間働く中で、俺は多くの新人が来ては消えるのを見てきた。同期で入った人間のほとんどは1年以内にいなくなった。3ヶ月以内に消えた人間も一定数いた。その人たちが「向いていなかった」とは、俺には言えない。なぜなら、消えた理由のほとんどは「向き不向き」ではなく、入店前に解決できたはずの問題だったからだ。
最初の3ヶ月で何人消えたか
ホスメディAが在籍した4年間で、同じ店に入店した新人の3ヶ月以内退店率を概算すると、体感で5〜6割程度だった。つまり10人入れば5〜6人が3ヶ月以内にいなくなる計算だ。これは歌舞伎町の複数の店のスタッフに確認したところ、「うちも同じくらい」という回答が多かった。
これを「業界の性質上仕方ない」と言う人もいる。だが俺は、その退店の多くが「防げた退店」だったと思っている。
消えた人の共通点3つ
① 初月の収入が想定よりはるかに低かった
最も多い退店理由がこれだ。「月収30万〜」という求人を見て入店したが、実際の初月手取りが10万円台だったというケースは珍しくない。日給保障の額、控除項目、バックが発生するまでの期間——これらを事前に理解していれば、初月の数字にショックを受けることはない。入店前に正確な収入イメージを持てていなかった。それだけの話だ。
② 店の雰囲気・ルールが思っていたものと違った
「体験入店のときは感じよかったのに」という話をよく聞く。体験入店は、店側も「見せたいもの」を見せている。実際の日常業務、先輩の扱い、罰金の運用、出勤ルールの厳しさ——これらは体験入店1日では見えにくい。入店前に確認できた情報が少なかったまま即決した結果、「こんなはずじゃなかった」で3ヶ月以内に消える。
③ 「合わない」と思ったときに相談できる人がいなかった
これが見落とされがちな理由だ。新人が「しんどい」「合わないかも」と思った時、店の先輩には言いにくい。家族には業界のことをわかってもらえない。結果、一人で抱えて黙って消える——というパターンが多かった。相談できる第三者の存在が、この業界では特に必要だと思う。
辞めた後輩の多くは、辞める直前に話してくれた。「もっと早く言えばよかった」と思うことが何度もあった。相談してもらえていれば、店を変える、部署を変える、辞め方を整える——何かできたことがあったかもしれない。— ホスメディA/元歌舞伎町ホスト・在籍4年
続いた人は何が違ったか
4年間で「続いた」と言える人たちには、共通点があった。それは「コミュニケーション能力」でも「ルックス」でも「営業センス」でもなかった。
- 入店前に給与体系と控除を正確に理解していた
- 最初の3ヶ月は「修行期間」と割り切って収入への期待値を下げていた
- 店のルールや先輩関係で「合わない」と思ったとき、誰かに相談していた
- 担当客を1人でも作ることを、最初の目標に設定していた
続いた理由は「向いていたから」ではなく、「正確な情報を持って入店したから」「しんどいときに相談できたから」の二点に集約される。
「向いてない」と「環境が悪い」の見分け方
「自分はホストに向いていないのかもしれない」と思うとき、それが本当に「向き不向き」の問題なのか、「環境の問題」なのかを分けて考える必要がある。
向き不向きの問題だと考えられるのは、接客そのものが苦痛・継続的に客と話すことが困難・業界のルールが根本的に受け入れられない、というケースだ。環境の問題だと考えられるのは、給与条件が合っていない・罰金や天引きが理不尽・先輩のハラスメント・退店させてもらえない、というケースだ。
「自分が向いていない」と思っているケースの多くは、実際には「その店の環境が合っていない」だけであることが多い。店を変えれば続けられたかもしれない人間が、「向いてない」と思って業界を離れていくのは、もったいないと俺は思っている。
今辞めようか迷っているなら
今「辞めようか」と思っているなら、辞める前に一度だけ、外部の人間に話してほしい。店の人間でも、家族でもなく、業界を知っている第三者に。
ホスメディAのLINEは、辞めたいと思っている現役ホストからの相談も受け付けている。辞め方の整理、退店交渉のポイント、別の店への移籍の検討——何も決まっていない段階で話してもいい。源氏名のままで構わない。
本記事について:本記事はホスメディA(元歌舞伎町ホスト・在籍4年)の経験および複数の現役・元ホストへのヒアリングをもとに構成しています。個人の状況により異なりますので、具体的なご相談はLINE @160tlzifにて承ります。
